東日本大震災から12年 大規模水害時個別避難計画の作成について

12年前のその日は、区議会予算委員会の審議中だった。あまりの大きな揺れと安全確認のために、委員会は中断。

その後、区役所を出て、当時、小学校に通っている子どものお迎えに向かったことが思い出される。子ども達の無事を確認した後、地域の皆さんの安全や被害状況の確認のために声をかけてまわり、次の日、党区議団として第1次の緊急申し入れを副区長に行った。

テレビなどから映し出される宮城、福島を中心とした震度7にみまわれた被災地の状況は、津波被害をはじめ想像を超え、更には福島第1原発事故が発生し、大変なことが起こってしまったーという大きな不安に包まれた。

今、気候危機から地球環境を救い、生あるものの命を守る国際的なミッションが進行中。いっそう地震、台風、水害被害に備えていかなければならない。

先日3月1日の区議会健康福祉員会では、北区より「大規模水害時個別避難計画の作成について」との報告を受けた。

北区の中で、障害を持っている方や要介護状態にあるなど、自力では避難することが困難な要支援者は、浸水地域に約6000人弱おられる。

その方々を優先度順にA~Dまでグループ分けし、まずは新年度から2年間かけて、最も優先度の高いAグループ(要介護4~5,障害支援区分5~6,愛の手帳1~2度、精神障害者手帳1級)約2000名の方々のうち、個別避難計画の作成に同意した要支援者の自宅を、区職員が医療・福祉関係者とともにアウトリーチで訪問し、要支援者ごとに避難支援方針を決定する。

そのために、北区は職員5名体制の担当セクションをつくって対応するとのこと。

また、並行して、要支援者の中でも、自力移動が可能な方(Dグループ)や家族などの支援者がいる方(Cグループ)は、高齢者あんしんセンターや、町会・自治会、民生・児童委員の方々の協力を頂き、マイタイムラインを作成を支援していくとのこと。

こちらの取り組みは、新年度も2つの地区(豊島地区、浮間地区)が進めるコミュニティタイムライン(ワークショップを年3~4回開催し、作成する)とも調整をはかることになる。

私はその内容を確認する質疑をしながら、あらためて、これぞいのちを守る公務労働だと感銘をうけました。

はじめての試み、業務をすすめながら「高台のどこに、誰が支援し、交通手段も含めどんなふうに避難をすすめていくのかー」より具体的な避難行動を明らかにしていく作業の中で、様々な課題の解決をはかり、実効性のあるものにしていかなければ、いのちを守ることはできない。

私自身も、区職員や関係者の方々から学び、区民の安全・安心を更に確保していく方策をともに考え作っていきたいと思う。

12年前 北区の被災状況や東京都・北区の対応を報告しながら、東日本大震災救援募金に取り組む

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