プラスチックごみゼロに挑戦する亀岡市を視察

7月25日(火)、プラスチックごみゼロに挑戦する京都府亀岡市の取り込みについて学ぶために亀岡市役所を訪れました。

市役所に入る玄関ドアから、「ともに生きる プラごみゼロ」と表した環境ロゴマークが示されています。庁舎内スペースにも市の姿勢を打ち出すアピールがあり、市のいきごみを感じました。

地下食堂で説明とご案内され、階段を降りて目にしたのは、市民に開かれたおしゃれな環境発信空間に驚き👀‼️写真参照。

党市議団の大西やす議員と共に、環境先進都市推進部の山内部長、同部環境政策課の大倉課長、名倉副課長からご説明を頂きました。

亀岡市がプラごみゼロをめざしたきっかけは、三大観光の一つ「保津川下り」をおこなっていた二人の船頭さんが、川に溜まり漂うビニール袋やペットボトル、空き缶などのごみを見るにみかねて2004年に清掃したことから始まったとのこと。

2007年に保津川の環境保全に取り組むNPO法人が生まれ、2012年には海ごみサミットが内陸部初の自治体亀岡市で、流域から海洋ごみの発生抑制を考えるをテーマに開催。川のごみ7~8割は海に流れていくため、流域での発生抑制が重要だとして、2013年川と海つながり共創プロジェクトを設立。

2015年に環境先進都市をめざすビジョンを示し、2018年に亀岡ゼロエミッション計画を策定。同年12月には、2030年までに使い捨てプラスチックごみゼロをめざす「かめおかプラスチックごみゼロ宣言」を行いました。議会も全会一致で声明を出したとのこと。

目指す5つの目標を掲げ、以下の取り組みをすすめていいます。

1、市内店舗でのプラスチック製レジ袋有料化を皮切りに、プラスチック製レジ袋禁止にふみきりエコバック持参率100%をめざす

ー2019年4月から、環境政策について多様な立場から(産学官35団体)議論を行う「かめおか協議会」を設立。市民説明会や市民アンケートの実施、亀岡100人会議の開催、環境ロゴマークの製作ワークショップなど実施。エコバック普及にむけ、パラグライダーの生地をいかし、エコバックを作るワークショップを200名の市民参加で開催(環境と芸術プロジェクト)プラ製レジ袋をなくすために、市が補助金を出し、中小業者が紙袋の共同購入をできるしくみも構築するなどを重ね、2020年3月にプラ製レジ袋禁止条例を制定。2021年1月より条例施行。以降、エコバック持参率は98.2%(2019年比41%増)、レジ袋枚数は、2019年73万枚使用されていたものが、63万枚減少し1万枚程度まで減る大きな変化をつくってきました。保津川のプラごみの量も大幅に減少したとのこと。

2、「保津川から下流へ、海へプラスチックごみを流さない」マイクロプラスチック汚染問題に立ち上がる意識のつながりをよびかける。

3、当面発生するプラスチックごみについては100%回収し、持続可能な地域内資源循環をめざす

4、使い捨てプラスチックの使用削減をよびかけ、市内のイベントにおいてもリユース食器や再生可能な素材の食器を使用

5、市民や事業者に配慮した取り組みを積極的に支援し、世界最先端の「環境先進都市・亀岡市」のブランド力向上をめざす。

●未来を生きるこどもたちと共に「次世代の育成」

子ども海ごみ探偵団(夏休みを活かし海のごみ調査)や、保津川をラフティングボートで下りながら体験環境学習の実施や、企業と連携した環境教育。

●まちのみなさんと共に、2021年~

・リバーフレンドリーレストランプロジェクト 

認定基準(発泡スチロール容器は使用しない。ごみ減量と適切なリサイクルに取り組む、店舗内での商品の提供には、使い捨て食器などは使用しない。無料でマイボトルに給水できる等)、環境に配慮した取り組みを実践する市内飲食店を登録し、地域経済の活性化を目指す。

・亀岡のおいしい水プロジェクト ペットボトルの削減を目指すし、マイボトルの普及をアプローチ

給水スポット(市内公共施設8カ所、小・中学校など25校に給水機を設置、市内事業所を給水スポットに登録)の拡大や企業と連携し、イベントなどを通じてマイボトル普及を啓発

・リユース食器利用促進事業

市内で開催されるイベントやマルシェで使用するリユース食器の借上げ費用の一部補助(上限20万円)

●企業とともに(連携協定・パートナーシップ協定)

上記の取り組み(環境教育、無料給水スポット、学校などへの給水機の設置、マイボトルの普及、ステンレスボトルの回収、古着の回収、測る売りビジネスの普及、リユース・リサイクルの回収強化等々

●美しいまちへ

・エコウオーカー事業

ウオーキングなどをしながら行う、身近で新感覚の清掃事業)登録者には、ごみ拾い専用のトングやマイボトル、オリジナルマイバックを進呈)

・ポイ捨てごみゼロプロジェクト

ソフトバンクと連携し、ポイ捨てごみが多い箇所に、IoTごみ箱の設置

亀岡市の取り組みをうかがい、2030年に向けて、子どもや市民、企業と力をあわせて、積極的に環境先進都市に取り組んでいる姿勢と実践がすばらしいと感じました。来年度には、市民の情報発信、交流、体験ができる環境施設をつくる計画もあるとのこと。亀岡市の取り組みは引き続き注目です!!

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