高齢者就労支援を視察

 10月28日(月)~29日(火)、北区議会健康福祉委員会の視察で、大阪府豊中市と和歌山市御坊市を訪問しました。

 豊中市の視察テーマは、高齢者就労支援の取り組みについてです。

 北区では、高齢者の方から「キャリアをいかして、無理なく働ける場が欲しい」「年金だけでは暮らせないので生活費を稼ぎたいが、仕事がない」などの声があります。

くらし支援課職員の方よりご説明を頂きました。

  豊中市は人口40万人、高齢化率25.6%、交通至便地域と北区との共通点が多い自治体ですが、その市の就労支援の取り組みは大変、示唆に富むものでした。


 一つは、従来の従来の市内中小企業の雇用確保と求職者個々のニーズを生活や個人の状況にも配慮し、丁寧にマッチングする事業を進化させていることです。国の緊急雇用創出補助金や地方創成補助金、また、生活困窮者自立支援法を活用しながら積み上げてきた実践・実績が、高齢者就労支援の事業展開のベースになっていた点は、北区でも参考にすべきと感じました。

 二つは、高齢者の仕事を企業や事業者などに協力してもらいながら、どれだけ生み出していけるか。この点では、国の生涯現役促進地域連携事業補助金(10分の10)を活用して4名の直接雇用スタッフを確保し、企業へのシニア活用セミナーの開催、企業の悩みや課題への対応、高齢者を雇用すると補助金がでる制度の周知など、高齢者雇用の受け皿としての整備をすすめていました。これまで市職員が企業訪問などで積み上げた顔の見える関係性を生かしており、この点も北区でも参考にできるのではないかと感じました。

 北区では今後、仮称高齢者いきがいセンターが開設予定ですが、所感は高齢福祉課であり、これまで就労支援で実績がある産業振興課、シルバー人材センター、障がい者福祉課との連携も大事になるのではないか、また、生きがい活動やボランティアなどを含め、高齢者の多様なニーズの把握や対応についてもみきわめが必要ではないかと考えました。  

健康福祉委員会委員と同行した担当理事者の皆さんと一緒に
市役所での視察を終え、商店街を通って駅へ移動。
阪急宝塚本線岡町駅ホームにて

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