東京五輪は中止を、ネット署名35万

 弁護士であり、さきの都知事選をたたかった宇都宮けんじさんが5日によびかけた「東京五輪中止を求めるネット署名」が、またたくまに賛同、拡散され、数日であっという間に20万超え、14日時点で35万人に達し、同日、署名をふまえた要望書を、都知事とIOC・IPCへ提出した。

 記者会見で、宇都宮けんじさんは、

医療が逼迫し、ワクチンも行き渡らない中で五輪を開催すれば、国民の命と健康を犠牲にすることになる。世界的にもワクチンの接種状況、医療の充実度に格差がある状況で、公平な競争ができるのか。五輪はいったん中止すべきだ」 と語り、

 大型連休中に聖イグナチオ協会で開催された、日用品や食料を無償配布する「大人食堂」(反貧困ネットワークなど支援団体が共催)で、約800人が列をなし、「新型コロナウイルスの影響で、住まいや仕事を失った人への支援がなおざりにされている。五輪中止で浮く予算は困窮した人たちへの支援に使うべきだ」との思いは強まったと話されました。

 区民の切実な相談を通じて、また、私自身も大人食堂での医療相談などにも参加し、宇都宮けんじさんの言葉に、心から共感します。

 本日付け、しんぶん赤旗では、東京都医師会長の尾崎治夫さんも登壇され、東京の医療を守る代表、専門家として「新型コロナの現状が続けば、東京五輪は厳しい。ワクチン接種も始まり、五輪に時間をとられれば障害となり、ひずみが生じる。政府は思考停止に陥っているように見える。すぐに立ち止まり、現状をみつめることが必要」と語っている。

 オリンピック利権にしがみつき、いのちをないがしろにする政治を変えることができるのは、一人ひとりの市民、主権者の世論の力だ。いのちやくらし最優先で、「オリンピックは中止」の声をさらに大きく拡げよう。

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