2019.05.23
若年女性の相談・居場所づくり
BONDプロジェクトは、2009年より「10代・20代の生きづらさを抱える女の子のための支援」に取り組んでいるNPO法人です。今日の居場所がない。帰る場所がないなど、困難をかかえた若年世代の相談にのれるように、渋谷をはじめ都内に拠点をつくり、前述の女性の声を聞き続けています。
LINE、メール(24時間受付)、電話、面接による相談対応や、ネットパトロール、繁華街での声かけ、ひとり一人を励ますと共に、専門機関との連携、同行支援、緊急時の一時保護、自立をめざした中・長期の生活支援を実施しています。
新人議員のせいの恵子さんと一緒に、2014年から、荒川区より委託を受けた「若年世代のこころの居場所相談室」@あらかわ相談室を訪問し、お話を伺いました。
行政の相談は土・日が休みのため、あらかわ相談室では週3回(火・木・日)14時~20時まで面談。16~19時まで電話相談を2名体制で実施しています。私がお話をうかがっている間にも、10代後半と思われる少女が、相談室を訪ね「マジ頭にきた」「やってられないよ~」などと相談員に話を聴いてもらっていました。
死にたい、消えたい、寂しい、、、誰にも、どこにも声をあげられないでいる。行政の窓口などには、たどりつけない、つながれない女性達につながり、話を聴き、必要な関係機関につなげています。信頼関係をつくる中で、性被害などの内容も聞き取っている点はとても重要だと感じました。
荒川区との関係では、警察生活安全課、病院のMSW、障害福祉課保健師、大学関係者、生活困窮者自立支援センター、しごとサポートなどの関係者と、毎月ケース会議で交流、自殺未遂者支援連絡会、精神保健福祉連絡協議会、ネットワーク会議などに参加し、連携しながらすすめているとのこと。
BONDでは、相談の時点で居場所のない女性、行政の対応が実施されるまでの緊急一時のシェルター的な居場所や、中・長期的な生活支援「ボンドのイエ」も運営しています。こうした「居場所」や「家」の提供は、居場所のない若年者の「今」を見守り、「支える」とても重要な取り組みであり、北区にも必要だと改めて感じました。