女性議員パワーアップ講座で学ぶ

 10月23日、臨時国会が召集され、首相の所信表明演説が行われる日。衆議院第2会館にて終日「女性議員パワーアップ講座」が開催され、同僚のながいともこ議員、せいの恵子議員と参加しました。

 テーマは大きく3つ。1つは、LGBT理解増進法について。一般社団法人LGBT法連合会代表理事、大手前大学国際看護学部教授の藤井ひろみさん、全国フェミニスト議員連盟会員の依田花蓮さんより、講義を受けました。

 同法律制定にかかわって国会では、SOGIに関する差別を禁止する法律として、強く望まれた経過がある中で「全ての国民が安心して生活すること」への「留意」が記されたことについても議論となった。

 北区においても「パートナーシップ条例」制定の質問に答えて、行政が検討に時間を要する説明として「区民の理解増進をはかる」ことをあげていた。理解を進めることはとても重要なことではあるが、現に社会に存在し、くらしている本人の人権は尊重されるべきものであり、他者の理解を前提にするものではない。

 SOGI(性的志向・性自認)は、一人ひとりが多様でグラデーションがあり、そこに差別があってはならない。そうした視点で、法律の運用がはかられるよう取り組むことが重要と感じた。

 2つめは、介護保険制度についてです。ホームヘルパー国家賠償訴訟をたたかっている伊藤さんや市民福祉情報オフィス・ハスカップ主宰の小竹雅子さんよりお話を伺いました。

 介護保険制度は改定を重ねるごとに、事業所の安定的な運営がくずれ、介護を担うヘルパーさんは深刻な人手不足に陥っています。ヘルパーに対する抜本的な賃金引上げ・処遇改善を、保険料・利用料を抑制を進めなければ、介護崩壊になってしまうとの危機感が共有されました。

 3つめは、来年4月施行の「困難女性支援法」に自治体はどう取り組むか。お茶の水女子大学名誉教授の戒能民江さん、慈愛寮前施設長の細金和子さんから、支援現場の実情もふまえお話頂きました。

 支援の基本姿勢として、困難を抱えている女性は自分から相談に結びつくのが難しいため、待っているだけでなくアウトリーチで、相談の入り口、ハードルをできるだけさげるよう居場所の確保したり、困った時に気軽に一晩休める女性支援施設を確保していくなどの必要。その際は、クローズなDV被害者の場所とは分けて対応できるようにすることも大切であるなどが語られました。

 学んだことを、北区の取り組みにも生かしていきたい。

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