2026.10.18
若年女性支援の10年~若草プロジェクトシンポジウム~
10月18日(日)、若草プロジェクト設立10周年シンポジウム「若年女性支援の10年」(大妻女子大 会場)を聴講しました。
若草プロジェクトは、北区でも活躍された大谷恭子弁護士(故人)や元厚生労働事務次官の村木厚子さん、作家・僧侶の瀬戸内寂聴さん(故人)などが呼びかけ、虐待や性暴力、性搾取、薬物依存、困窮といった闇の中でもがく少女たちの手を掴んではなさないと、2016年に設立された団体です。
この間、少女達とつながるLINE相談や、安心の居場所である「まちなか保健室」(私も見学にうかがい、区議会でも紹介)やシェルター、周囲への理解促進のための若草シンポジウムなどに取り組まれてきました。
コロナ禍では更に、少女や女性の置かれている社会的困難は増し、DV相談や自殺が増加する中、並行して、2018年、困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会が開催され、2022年、女性の福祉、人権の尊重や擁護、男女平等の支援を明確にし、国・地方自治体の責務と民間団体との対等な連携を掲げた「女性支援新法」が制定、2024年4月施行となりました。
シンポジウムでは、厚生労働省 社会援護局地域福祉課 女性支援室長の中村氏より、法施行後の取り組みと課題について、以下、報告がありました。
女性相談支援センターへの相談は、夫や交際相手からの暴力被害が増加(2016年48.2%から、2026年55%へ)、女性自立支援施設入所者の状況では、6割以上が障害や病気をかかえており、とりわけ精神保健福祉手帳保持者の割合が、ここ10年で9.5%から16.3%へ増加。
一方で、一時保護や女性自立支援施設入所者は、10年前に比べると4割~5割程度減少しており、入所につながらない理由として、本人の同意が得られない(ルールが厳しい)、施設側において受けいれができない(薬物やリストカットなど)があること、
DVなどの秘匿性が強い支援と、それ以外での安全な居場所の確保の場合も、混在している施設運営がミスマッチしている現状を変える必要があるとして、
R7年度、通所型の女性支援施設事業も実施や、R9年度の新規事業として、秘匿性のない入所者の場合へは、生活ルールを大幅緩和したサテライト的な受け入れ(通勤・通学・外出が可能、地域との交流や移行支援など)をモデル事業で行う。また、地域で中長期に伴走できる体制(社協、民間支援団体、居場所など)、支援のネットワーク構築を拡充する予算を増額する予定との説明がありました。
東京都からは、福祉局子供・子育て支援部 育成支援事業調整担当課の岸田課長より、東京都の取り組みについて報告がありました。都の女性自立支援施設通所型支援モデル事業としては、R7年度に三多摩に2か所、R8年度は4施設へ(23区で2か所)増やしてきた。
また、こどもがいる場合など、母子生活支援施設でも一時保護を委託できるようにし、女性相談支援センターや都の一時保護所をとおらなくても良い流れも紹介されました。
第2部のリレートークでは、女性刑務所からのリカバリーや依存症、性的搾取、ODなどの困難を抱える女性への支援を行っている現場の方々、当事者からのお話もうかがうことができました。本日の学びを、北区での取り組みにいかしていきたい。


