2026.09.18
介護や障害福祉事業所、そこに働くケア従事者の賃上げ・処遇改善を求める
9月17日、北区議会R7年度決算委員会の総括質疑で、介護や障害福祉事業所・施設の運営やそこに働くケア従事者など職員の待遇改善についても以下、質問しました。
区内の介護事業者や障害福祉に関わる団体の皆様から毎年のように、運営や人材確保が本当に大変だ、このままでは立ち行かないとの声を頂いています。
問、R7年度では、国の訪問介護報酬2%~3%の引き下げの影響で、厚労省データでも、北区における小規模訪問介護事業所への影響が表れている。北区の介護事業所の廃業数について、それに対する北区の認識について問います。
北区は、「8事業所が廃業となった。ヘルパーの高齢化や法人の吸収合併によるもの。区内事業所とも意見交換を行い、ヘルパーの待遇改善について検討をすすめていきたい」と答弁。
廃業数は23区でもっとも高い。ヘルパーの高齢化については、次世代への継承がされていないということ。そこには、全産業に比べても月8万円低いとされる賃金や過酷な労働環境があり、改善が求められる。
問、こうした苦難に立たされている介護事業所や介護ヘルパーの人材確保を支援するため、R7年度、北区はどうとりくんだのか。
北区は、物価高騰への支援や就職フェアの開催、ケアマネや介護サービス事業所団体との定期的な懇談。今後は魅力の発信、SNSを活用しての求人の発信支援も検討などと答弁(主旨)しました。
今年度、介護報酬の27年度改定をまたず前倒しで全体2%のプラス改定、介護従事者に月1万円の賃上げ処遇加算の見直しが実施された。しかし多職種に比して選択されるかという点では格差はうまっておらず、まだまだ不十分。
他区では介護事業所への直接支援や住宅費などの区独自加算などにふみだしている。ぜひ北区でも検討を求める。
次に、障害福祉にかんしてお聞きします。
障害福祉を担う社会福祉法人や団体からも、人材確保にかかわる取り組みを強く要請頂いている。
北区のR7年度の公契約にかかわる労働報酬下限額は1619円ですが、民間の福祉団体では東京都の最低賃金、今年度1280円に引き上げるのも必死でやりくりしている状況とうかがっており、人員確保に苦労しているとの声です。
問、R7年度、こうした障害福祉の人材確保策として、北区が実施した点についてお聞かせください。
北区は、福祉のしごと総合フェアなどにも取り組んでいるが、就職は少ない状況。人材確保の厳しさは繰り返している。国や東京都に対して、財源確保も要望している。と答弁(主旨)
問、そこで、東京都が実施している「東京都障害福祉サービス等職員宿舎借上げ支援事業」いわゆる家賃助成制度の活用を提案したい。
この事業は、事業所が区と福祉避難所としての協定を結ぶ、または、それ以外の事業所で災害時に利用者の安否確認や避難所への誘導を行うと防災協定を結んだ場合、1戸あたり82000円を上限に、8分の7を助成する制度です
問、R7年度、区内でこの制度を活用している法人の実績はありますか?ないとすれば、その評価、課題についてお聞きします。
区は、「実績はない。協定を結ぶための補助の条件が限定されていることもある。一方で、今後、入所施設の設置に向けて、今後は実施可能ととらえている」と答弁(主旨)がありました。
私は、その答弁は大変重要だと伝え、入所施設ではなく、通所事業所でも職員の派遣などを条件として協定も可能となっている。並行して積極的に検討をすすめてほしいと要望しました。
次に、障害福祉法人や団体への業務委託費や運営費補助についてうかがいます。
この間、法人からは、「清掃などの業務委託費がほとんど変わっていない」「重度身体障害者の事業費が20年間増額なく、すえおかれたまま」など切実な声をうかがっています。
問、区内で長く障害福祉を支えてきた民間福祉団体の運営や施設の存続のために、業務委託費や処遇改善手当分の事業費の増額が必要ではないかと考える。また協議の場ももうけてほしいがどうか。
区は、重度障害者グループホームについては、東京都の補助事業から、財政調整交付金へ移行し、包括補助になっている。協議はしていきたい。と答弁(主旨)しました。
本来、公が責任を持たなければならない介護も障害福祉も直接のケアサービスの大方は、民間法人や事業所が担ってくれている。しかし今のままでは、人材確保も運営の見通しも、たちゆかないところまできていることに、自治体として、もっと責任や危機感を感じてほしい。
本会議質問でも述べたが、国際社会の中で日本が大きく立ち遅れているジェンダーギャップ117位という課題は、性別役割分業という社会的な構造問題の下で、家事や子育て、介護などのケアが家庭の責任として無償労働となり、
また、それを職業として担っているケア従事者、介護職や福祉職など専門職の社会的評価や労働条件が未だに改善できずにいることに象徴されていると考えます。
問、ひるがえって北区経営改革プランにおいても、サービス向上の名目の下、官から民への流れにより、結果として働く職員の人件費を抑えるツールとなってきたことは、幾重にもケア労働の現場を疲弊させていると考えます。北区の認識についてお聞かせください。
北区は、持続可能な自治体経営必要。経費削減が目的ではないが、人件費の適正化を官民の役割分担のもとですすめてきた。指定管理についてもモニタリングで改善もすすめている。と答えました。(主旨)
私は、経費削減ではないと言いつつ、結果として人件費の抑制となり、国際社会の中で唯一、30年間も賃金が上がらない国になっているということに正面から向き合い、改善をするべきだと指摘しました。

